「リノベーションの現場」
今日は工学院での今年最後の講義でした。 最後の講義に選んだ題材は「リノベーションの現場」です。 リノベーションは通常の大学講義では、なかなか取り上げられることが無いので、私が最近感じたノベーションの現場での葛藤の様なものを伝えられれば、これから社会に出て行く学生にとって有意義な講義になると思い選びました。 海外と日本ではリノベーションを巡る環境が全く異なります。 アメリカやイギリスでは住み手が変わる度に修繕が加えられた100年以上前の住宅が高値で取引されているのに比べ、日本の住宅は30年程度で不動産価値を失い、取り壊されてしまうケースが多い状況です。 その原因は、建物の老朽化、耐震性の問題だけでなく、30年間のあいだでおきたライフスタイルの変化に建物が対応しきれない事など多岐に渡りますが、日本人の「中古はイヤ新しい物が良い」という意識の問題も大きいと思います。 しかし、これまでのようなスクラップアンドビルドは見直さなければならない時期に来ている事は間違いありません。 日本の住宅の殆どは木造なのですが、森に植えた木が住宅に適した木材の太さま成長する